藤原実方は正暦5年(994年)に左近衛中将に叙任されました。しかし、翌長徳元年(995年)正月に突然陸奥守に左遷されています。この理由として、一条天皇の面前で藤原行成と和歌について口論になり、怒った実方が行成の冠を奪って投げ捨ててしまい、天皇の怒りを買い「歌枕を見てまいれ」と左遷を命じられたとする逸話があります。
その995年に実方は大沼を訪れて、下記の和歌を二つ詠んでいることが、山形市の千歳山万松寺に伝わっています。
よしやそも 名こそ深山の奥なれや 花にはもれぬ 雲の上かな
四方の海 波静かなるしるしにや こころも浮きて 遊ぶ島かな
また、万松寺誌にはその時の様子が詳しく記録されています。
上記↑ダウンロードからpdfをご覧ください。
2009.04.12:朝日町エコミュージアム協会